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コンクールの出演順が気になって仕方がない

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コンクールのトップバッターは不利であるという話を聞きます。

トップバッターで入賞した人の割合が少なかったいうデータが実際にあるのかどうかはわかりません。20人ほど出る学生コンの本選会で言えば、出場順何番の人が入賞したのかを過去にさかのぼってすべて調べてみなければ、はっきりしたことは言えないと思います。

何となく体験的なレベルでトップバッターは不利と言われているような気もします。

ここでは人間心理などに立って、トップバッターは不利なのかどうかを考えてみましょう。

先陣を切ってやってしまったほうがいいのか、他人の状況を見た後に行動を起こしたほうがいいのか。

人間心理としては、待ち受けているものが嫌なことほど、後回しにしたくなります。しかし、コンクールについて言えば、コンテスタントは皆、人前で弾くことをそんなに苦に考えているわけではありません。早い順番で弾ければそれに越したことはありません。

今更、他の人の演奏を観察するような必要も余裕もありません。逆に上手な演奏を聞いてしまえば、自信が揺らぐ。異なった解釈の演奏を聞いてしまえば、自分が作り上げてきた演奏でいいのかどうか不安になる。

何よりも出場1番の場合は、観客席や舞台袖でそのような他人の演奏を一切耳にしないですむというメリットがあります。

また、審査員も人間ですから、朝から夕方まで丸1日審査にあたる場合は、昼食の後の時間などで当然、生理現象の誘惑にさらされるかもしれません。

それならば、誰もが確実に目覚めている1番に弾いて、強烈な印象を与えたほうが有利です。

ただ、コンクールは相対評価です。全員の演奏が終った後に、個々の審査結果が突き合わされ、予選通過者や入賞者が決まります。演奏順が若い場合は印象が薄れているので、冒頭に弾いたAさんと後半で弾いたBさんとでは、Aさんがやや不利になるかもしれません。

以上のように、コンテスタントも審査員も、感情や生理現象、記憶を持った人間という様々な観点から考えてみると、コンクールのトップバッターは有利とも言えるし、不利とも言えます。

何だか結論になっていませんが、出場者が多いコンクールなどでは、ちょうど中だるみとなる時間帯で、他の人の演奏による悪影響を受けて弾くよりは、先陣を切ってトップバッターで弾くことは、決して不利ではなく、むしろ有利となるのではないでしょうか。

photo credit: DeaPeaJay via photopin cc

 悲観的な人は風に文句を言い、楽観的な人は風向きが変わるのを待つが、現実的な人は帆の向きを風に合わせる。
(The pessimist complains about the wind; the optimist expects it to change; the realist adjusts the sails)

ウィリアム・アーサー・ウォード(効く言葉 List

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