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ヴァイオリニストの左手に作り変える

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左手を見れば普段の練習の様子がわかる

小中学生のコンクール、あるいは講習・実技試験の際に、構えた時の左手を見ると、ひと目でその子が日々どのような練習をしているのかがわかります。左手、もっと言えば左手の5本の指の付け根に注目すれば一目瞭然です。

人間にとって一番楽な手の形は、だらんと腕を下げた状態の形ですが、その時、指と指の間はせいぜい半音しか開いていません。これを音階、ポジションによって1と2、2と3、3と4が半音、あとは全音の形と、いくつかのパターンに開いてみます。

そして、ネックに指を置く前に空中で形を作ってみて下さい。

それをそのまま、指先ではなく指の付け根から指板に下ろして、音程が合っているかどうかを確認してみます。特に小指はすぐに閉じてしまいがちですから、フォームを作るときには小指から位置を決めていくほうが良いでしょう。

ハイポジションを除いては、手首を曲げずに手の甲から手首が直線になるよう、気をつけて練習します。

この繰り返しをスケール、シュラディックあたりで1年間地道に続ければ、音が格段に違ってきますし、入試実技も相当楽になるでしょう。

真上から叩いてこそ音も冴える

相当弾ける子でも左手が閉じているケースはかなりあります。開いては閉じ、閉じては開き、たとえて言えば「芋虫の踊り」を眺めながら、よくそれであの難曲の音程が取れるなあと、感心することがしばしばあります。

音程が取れるならそれで良いではないか、という疑問もあるでしょうが、結局それは手首に相当の負担をかけて弾いていることになります。

また、微妙な音程のずれを指先で探りながら弾いていますから、どうしても音の輪郭がぼやけます。

真上から叩いてこそ音も冴え、長時間弾き続けても手首、腕、肘、肩に無理がかからないのです。

時限を定めて、左手を作り変える

この練習はすぐに効果は出ませんし、音程に一切の妥協をせず行う必要があります。

専門家になると決心した子だけが、本人自ら「自分の手を普通の人間の左手からヴァイオリニストの左手に作り変える」という強い意思を持って行うべきものでしょう。

また、楽器を替えると出直しとなりますから、厳密に音を峻別して練習するのはフルサイズになってからで良いでしょう。

ただし女子なら15歳まで、男子でも17歳までと、意識的にタイムリミットを設けて練習すべきです。この時期を過ぎてからでも効果は出ますが、身体が完成してからでは倍以上の労力を覚悟しなければなりません。

とはいえ、音高生でもこの基礎ができている生徒は数えるほどしかおらず、指摘しても直してくるのは少数であるのが実情ではあるのですが。

現在師事している指導者が発表会やコンクールの後にセヴシックやシュラディックを持ち出してきたら、「何を今更」と憤慨するよりも、左手を作り変える機会を得られた自らの幸運に感謝すべきでしょう。

セヴシック バイオリン教本 日本語ライセンス版

システマチックにのみなりがちな音階・ポジション移動の練習を、実践的・音楽的なアプローチで学ぶ、1901年に初版が出た基礎テクニック養成のための王道的教本の日本語ライセンス版
練習ごとのポイント・技術的なアドバイスなどが、日本語で解説されている。監修は花田和加子氏(東京藝大講師 / アンサンブル・ノマド、サントリーホール 室内楽アカデミー・ファカルティ)


セヴシック バイオリン教本 OPUS8

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photo credit: Steve Snodgrass via photopin cc

 ヴュータンは壮大なスタイルで書きました。その音楽はどこをとっても豊かでよく響くものです。自分のヴァイオリンをよく鳴らそうと思うなら必ずヴュータンを弾いてほしいですね。

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