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「音楽のための呼吸」を習得すれば、明らかに音が変わる

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4小節・4小節・8小節のルールは例外も多々ありますが、フレージングの公式とも呼べる大原則です。

ところが、これを頭ではわかっていても、実際には呼吸ができていないために、曲が細切れになってしまうことが起こりがちです。

呼吸が「細切れ」になるから、フレージングも「細切れ」になってしまう

呼吸を教える場合に考慮しなければならないのは、身体的な条件が整ったかどうか、平たく言えば息が取れるかどうかです。

子供は、極端に言えば、一弓ごとに「吸う」「吐く」を繰り返しているような状態です。

そこで、弓の返しで音が切れないように集中することを教えると、今度は息を止めてしまいます。

また、息継ぎを教えたとしても、殆どは息を吸ったままで吐くことをせず、死にそうになりながらとりあえず息の続く限り弾いて、適当なところであわてて吐くということになってしまいがちです。

しかしそのようにあわてて吐いても、肺に残った空気をきちんと吐き切っていませんから、今度は吸うときに浅くしか吸えないことになります。

吸ったまましばらく弾いた後は、あわてて吐き、浅く吸い、それを繰り返していく・・・

こうして呼吸が「細切れ」になることによって、フレーズもどんどん「細切れ」になってしまいます。

「学生音コン」の小学校の部でさえ、なんとなく息苦しく感じられる演奏が多いのはこのためです。

「音楽のための呼吸」には地道な訓練が必要

ソルフェージュを習っていれば、実際に歌わせる指導が入ってきますから、「吸う」「吐く」のコツは飲み込めそうに思えます。

しかし、いざヴァイオリンを弾きながら音楽に合わせて「瞬間的に吸う」「長い息を吐く」といった呼吸を行うとなると、そのためには相当の訓練を要することになります。

コンクールばかり追いかけるのではなく、腰を据えて取り組む必要があるのは、こういった課題だと言えるでしょう。

まず、「生きるための呼吸」と「音楽のための呼吸」をはっきりと区別させなければなりません。

音楽が始まったら、それが終わるまでは、呼吸は徹頭徹尾、曲のためにしなければなりません。

曲の始まりでとりあえず目一杯息を取ってしまうのは小学生にありがちですが、実は息の取り方はピアノで始まるのか、フォルテで始まるのかで異なってきます。

モーツァルトでは酸欠状態になりかねない

モーツァルトのように、フレージングの「終わり」が「始まり」でもあるような曲の場合は、忠実に息を取っていたのでは酸欠状態に陥ってしまいますから、ブレスの種類とその入れ所を事前にしっかりと考えておくべきです。

曲を手にしたら形式、曲想記号などを考えながら「速い息」「遅い息」「深い息」「浅い息」の配置を検討する必要があります。

「どうもこの曲は自分に合わない」といった場合は、実は曲にあったブレスが取れていないケースが多いと言えます。

「腹式呼吸」の必要性と「脱力」

また、短く吸い、長々と吐き出すには、肩を上げる胸式呼吸では不十分です。

トレーニングのひとつとして、うつぶせに寝て、顔を横に向け、3秒以内で吸い、20秒くらいで吐き出す方法があります。

吸ったときに瞬時におなかの部分が床を押す感覚が感じ取られるかどうか。これは腹筋の強化にも繋がります。

さらに、長い息を吐きながらの演奏は脱力にもつながります。

「音楽のための呼吸」ができるようになると、それまでいくらやかましく言っても抜けなかった力が抜け、明らかに音が変わってきます。勿論、そこに至るまでには腕の筋肉、腹筋・背筋のトレーニングをエチュードと平行して行っておくことが必要ですが。

呼吸法をきちん学んでいくと、演奏はただ頭で考えているだけでは駄目で、全身を使う行為であることを再認識させられるでしょう。

補足

「学生音コン」の予選は2006年以来、小学校から高校まですべて無伴奏曲が課題曲となっている。ピアノ伴奏がないので、ステージ上の「呼吸音」が、客席に直に聞こえてくることがある。

小学校の部でも、きちんと呼吸しているコンテスタントがいる。

その演奏は概ね、フレージングの流れが良く、音も良い。

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photo credit: The Old Violin via photopin (license)



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(The pessimist complains about the wind; the optimist expects it to change; the realist adjusts the sails)

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