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【ウィーン・フィル】女性ヴァイオリン奏者7名のプロフィール

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どのオーケストラでも女性団員の数が増加する中、第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンに在籍する女性奏者が7名(※)という事実が、世間の耳目を集めるニュースになり得るのは、今やウィーン・フィルくらいしか見当たらないだろう。(※)2015年12月末時点のウイーン・フィルとウイーン国立歌劇場管弦楽団在籍

伝統と格式の保持、奏法と音質の統一を重んじ、長く団員構成の多様性に背を向けてきたウィーン・フィル。

しかし近年は、さすがに時代の潮流に抗することは難しくなり、女性奏者に門戸を開く方針に転換しつつある。

2015年のオーディション告知文には、「女性の割合を増やすことを目標にしている」という 一文が添えられた が、実際にヴァイオリン・パートで見ても、ここ数年で女性奏者の入団は着実に増えている。

「大阪国際音楽コンクール」グランプリ受賞者も

現在のウィーン・フィルの規約では、ウィーン国立歌劇場管弦楽団のメンバーのみがウィーン・フィルのメンバーになることができる。

歌劇場管弦楽団のオーディションに合格し採用され、少なくと3年間は歌劇場管弦楽団の団員として日々の演奏でその力を実証し、その後、自主運営によるウィーン・フィル協会に入会することによって、晴れてウィーン・フィルの正式団員となることができるのだ。

直近の2013~2015年には、次の3名の女性ヴァイオリン奏者が歌劇場管弦楽団の団員として採用された。※以下、敬称略

・アリーナ・ピンカス(Alina Pinchas ウズベキスタン) 第1ヴァイオリン 2013年に採用
1988年生まれ。ウィーン国立音大、2005年よりグラーツ音大でボリス・クシュニールに師事。歌劇場管弦楽団の第1ヴァイオリンに在籍しつつ、2015年に行われたコンマスのオーディションを受験、ファイナルまで残ったという情報がある。

・アデラ・フラジネアヌ(Adela Frasineanu ルーマニア) 第2ヴァイオリン 2014年に採用
フランツリスト音楽院、ハンスアイスラー音大、ロストック音大、2008年からザルツブルク・モーツァルテウム音大でイゴール・オジムに師事。「2009ブラームス国際」第1位。

・エカテリーナ・フロローヴァ(Ekaterina Frolova ロシア) 第1ヴァイオリン 2015年に採用
ウィーン国立音大でミヒャエル・フリッシェンシュラーガー、ウィーン私立芸術音大(旧コンセルヴァトリウム私立音大)でパヴェル・ヴェルニコフに師事。「2010クライスラー国際」第2位、「2011ヴァルセシア・ムジカ国際」ヴァイオリン&オーケストラ部門第1位、「2012大阪国際」グランプリ。

photo by Spoooky

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父-娘の二代で団員

さらに、その前の2012年に採用され、歌劇場管弦楽団での任を経た後、2015年にウィーン・フィルの団員となった女性ヴァイオリン奏者は次の1名。

・パトリシア・コル(Patricia Koll オーストリア) 第2ヴァイオリン首席 2012年採用、2015年に正式団員
1988年生まれ。父のハインリヒ・コル(Heinrich Koll)はウイーン・フィルのヴィオラ首席。ウィーン私立芸術音大でユージン・ポラーチェク、 フローリアン・ツヴィアウアーに師事。父と姉(アレクサンドラ・コル=ガイスマイアー ウイーン交響楽団第2ヴァイオリン)と共にコル・トリオを結成。

ウィーン・フィルは伝統的に団員の子息を採用する例が見られ、例えば2012年まで45年間にわたってウィーン・フィル / 歌劇場管に所属し、うち39年間は首席チェロ奏者を務めたフランツ・バルトロメイは、祖父(首席クラリネット奏者)、父(ヴァイオリン奏者・副楽団長)と三代続くウィーン・フィルの奏者であった。

以上の4名に加えて、すでにウィーン・フィルの正式団員として活躍している女性ヴァイオリン奏者は次の3名。

・アルベナ・ダナイローヴァ(Albena Danailova ブルガリア) コンサートマスター 2008年採用、2011年正式団員
ロストック音大、ハンブルク音大、2001年バイエルン州立歌劇場管 第2ヴァイオリン、2003年同 第1ヴァイオリン・セクションリーダー、2006年同 第1コンマス。「1990クロスター・シェーンタール国際」第1エイジグループ(14歳以下)第3位、「1995クロスター・シェーンタール国際」第3エイジグループ(18歳〜20歳)第2位、「1996ティボール・ヴァルガ国際」特別賞。

・イザベル・バロット(Isabelle Ballot フランス) 第1ヴァイオリン 2005年採用、2008年正式団員
1977年生まれ パリ国立高等音楽院等。

・オレーシャ・クリリャク(Olesya Kurylyak ウクライナ)第1ヴァイオリン 2008年採用、2011年正式団員
1981年生まれ ウィーン国立音大でエドワルド・ツェンコフスキーに師事。「2001クロスター・シェーンタール国際」ディプロマ、「2003ティボール・ヴァルガ国際」第1位。

女性団員の採用は今後もさらに増えると思われるが、ヴァイオリン・パートにおける次の焦点は、国際コンの入賞実績においては欧米を圧倒しているアジア勢に対して、門戸が開かれるかどうかだろう。

photo by de:user:Hieke

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 弦だとか弓の毛だとか、そんなことを意識しているようじゃだめなんだ。ヴァイオリンは弾くものじゃなく、歌うものだ。

レオポルド・アウアー(List

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