Violinear

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感情的になるのはいけないと思いつつ、また泣かせてしまった

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故鷲見三郎先生が、かつて次のようなことをおっしゃったことがあります。

弾ける子のお母様は、ヴァイオリンに関するノウハウが実に豊富。中には近所の子供たちを集めてヴァイオリン教室を開いてしまうお母様さえいるほどだ、と。

音大を卒業されたりして、音楽的キヤリアをお持ちのお母様に限らず、自らはもともと音楽とは無縁の生い立ちであったものの、お子様のおけいこに真剣に向き合っていくうちに、いつしか奏法の理論を獲得されたお母様は多いことでしょう。

しかし、実際にお子様と同じレベル、あるいはそれ以上にヴァイオリン奏法を実践できるお母様となりますとごく少数。ほとんどの場合、理論と実践が両立しないのは致し方ないところです。

ご家庭での練習中、理論としてのあるべき演奏とそれを実践できないわが子の演奏とのあまりのギャップに怒り、お子様に辛くあたってしまう。涙を流すお子様も、年相応にものがわかってくると、当然、お母様の痛いところをついて反撃してきます。

「そんなに言うならママ弾いてみてよ。」

まさに涙の抵抗。しかしながら、親にとってこのひと言は、宣戦布告の最後通牒に等しいほどの怒りを呼び起こすことがあります。結果、バトルは修羅場へと発展してしまいます。

理論と実践。誰もが悩む課題です。

理論通りにすぐにできるのなら、誰も苦労しない。言った通りに即座に実践できるのなら、努力も必要ありません。

できれば、感情的な爆発に至る前に、なぜできないのか、できるようになるためにはどのような練習法をとるべきかをお考え下さい。大きな課題であればあるほど、一朝一夕には達成できません。その場で怒鳴って、すぐに直るものではありません。

いつもいつも怒鳴りつづけることによるメンタル面での影響で、直るものも直らなくなってくるという悪循環も心配されます。大きな課題を解決するための小さなステップや自宅練習の工夫を、できれば先生とご相談になって、複数考えましょう。

五嶋みどりさんやサラ・チャンさんを育てたジュリアード音楽院の名教師、故ドロシー・ディレイ女史は、レッスン中に実演をしない指導法だったそうです。そのディレイ女史のレッスンの前半は、必ず生徒を誉めることだったと言います。

小さなステップの練習を継続させていくためには、モチベーションが要となります。叱る、強制する、だけではやはりモチベーションは生まれません。

ほめてあげることも、練習を充実していくためにはとても重要なことであると思います。

photo credit: GYLo via photopin cc

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 ヴュータンは壮大なスタイルで書きました。その音楽はどこをとっても豊かでよく響くものです。自分のヴァイオリンをよく鳴らそうと思うなら必ずヴュータンを弾いてほしいですね。

ウジェーヌ・イザイ(List

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