Violinear

スポンサーリンク

名探偵ホームズ所有ストラディヴァリウスのお値段を推理してみる

65_221B_Baker_Street,_London_-_Sherlock_Holmes_Museum
名探偵シャーロック・ホームズが、アマチュア・ヴァイオリンプレーヤーであり、ヴァイオリンとヴァイオリン音楽への大いなる愛好家であったことは、シャーロキアンならずともよく知られていることです。

コナン・ドイル作のホームズ物のいくつかに、この名探偵のヴァイオリンへの偏愛ぶりが描かれています。

アマチュアながら難曲も軽々と弾きこなし、自ら即興的に作曲もしたホームズにとって、ヴァイオリンは生活の一部であり、彼の精神生活とも密接不可分でした。

難事件の解決に忙殺される日々にあっても、楽器の話に夢中になったり、ヴァイオリニストのコンサートに出かけたり。

そして彼は、名器ストラディヴァリウスを所有していました。

それはユダヤ人の質屋から55シリングで買ったもので、ホームズ自身の見立によれば、少なくとも500ギニーの値打ちがあるストラディヴァリウスだということです。

1ギニーは21シリング、500ギニーは10500シリング。

「青空文庫」の注釈によれば、1シリングは現在の日本円で約1200円の価値があるということで、そうすると10500シリングは約1260万円となります。

また、別の計算方法によれば、金本位制の当時、1シリングは約0.54円。 現在(2012年)の「(企業)物価指数」は1901年の1437倍。つまり当時の1円は、現在の約1500円の価値があったことになり、ここから計算すると、約850万円となります。

ちなみに、『ヴァイオリン事典』(アルベルト・バックマン 1925年刊)によると、1900年におけるストラディヴァリウスの価格は4000ドル~12500ドルであったといいます。

当時は1ドル=約2円で、前述した物価指数倍率の1437を掛ければ、これは約1150万円~3600万円ということになります。

ホームズのストラディヴァリウスは、当時の価格帯のほぼ下限に位置する楽器だったことがわかります。

『ボール箱』(「コンプリート・シャーロック・ホームズ 全訳」より)という作品中には、ホームズが食事中もヴァイオリンの話ばかりし、わずか数万円でそのストラディヴァリウスを手に入れたと、ワトソン博士に大いに自慢する場面が出てきます。

やがて話題は奇才ニコロ・パガニーニへと及び、赤ワインを飲みながら、1時間もパガニーニの逸話を次から次へと話し続けました。

photo by Jordan 1972 (talk)

スポンサーリンク
 弦だとか弓の毛だとか、そんなことを意識しているようじゃだめなんだ。ヴァイオリンは弾くものじゃなく、歌うものだ。

レオポルド・アウアー(List

スポンサーリンク
Return Top