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音楽を豊かにするのは英語・数学をこなせる「頭」

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音楽を感性のみで捉えてはならない

音高の入試も終わりました。

某高教授陣の間では、入試科目に英語と数学を入れるべきではないか、という意見が年々強くなっています。

これはどういうことかと言いますと、英語は母国語でない言語を比較分析して操る能力、数学は純粋に抽象化された数字を操る能力、どちらも論理性に関係します。

この二つがこなせる頭を持っていませんと、いくら身体的、音楽的に優れたものを持っていてもあとが伸びないのです。

西洋音楽は強固な論理性の背骨を持っていますから、これをある大きな言語体系として捉え、時代性、属人的文法を見てとり、そこに知的興味を持つことができるかどうか。

これができないと、先生の指示に従ってコンクールに追いまくられている若い頃はともかく、その後が辛くなってきます。

勿論、特異な例外はあるでしょうが、専門家を志す以上、音楽=感性のみで捉える短絡的な見方は早いうちに改めるべきでしょう。

だからこそ、子どものうちから集中力を養い、練習は効率的にこなすことを心がけるべきなのです。

聞き手に届く音楽を創るのは「頭」と「技術」

子どもはまだ生活体験が少なく、その頭はつるつるのガラスの壁のようなものです。人間が人間たる所以の前頭葉も、まだ発達していません。

いくら音楽家を目指すといっても、子どもは音楽以外の時間において、より多くのことを学ぶものです。

小さいうちはだらだらと練習に時間を費やすよりも、普段は1時間なり2時間なりを徹底的にさらいこんで、あとの時間は本を読む、計算力をつけ算数や数学の問題を解いてみるなど、他の知的活動に時間を割くべきです。(但し、塾は家庭の教育力の問題です)

成長するに従って音楽に割く時間は必然的に長くなってしまうのですから、小・中学校の段階では、どれだけその子の知的世界を日常的なものから抽象的なものへと広げてやれるかが非常に重要となります。

そして、これは音楽的に素人であれ玄人であれ、主として親の力にかかってきます。

子どもの純粋無垢な心だからこそ音楽に感動する、音楽に理屈はいらない、とはよく言われることですが、鶏でも音楽を聞かせれば興奮します。指は回るけれど、頭は鶏に毛が生えた程度では、狭い仲間内でしか通用しないことになります。

指は回るけれど empty な(空虚な、空っぽな) 演奏というのは、まさにここのところを言うのであって、よく誤解されるように、ハートのない、心のない演奏を指すのではありません。

「心」には、その人なりの「頭」とその表現方法としての「技術」の裏づけが必要であり、それがあってはじめて音楽は聞き手に届きます。

英語・数学はまさにそういう道筋をつけるための訓練に必須な科目と言えるでしょう。

※上記記事は2003年2月23日に投稿されたものです。

補足

ちなみに現在、音楽系高校の入試において課される学力検査の科目は以下の通りとなっている。(2016年3月現在)

東京芸大附属高校(募集人員40名): 国語・数学・英語

東京都立総合芸術高校(推薦を除く一般入試・募集人員28名): 国語・数学・英語

名古屋市立菊里高校音楽科(推薦を除く一般入試・募集人員22~28名): 国語・数学・英語・理科・社会

愛知県立明和高校音楽科(推薦を除く一般入試・募集人員22~28名): 国語・数学・英語・理科・社会

京都市立京都堀川音楽高校(募集人員40名): 国語・英語

桐朋女子高校音楽科(推薦を除く一般入試・募集人員90名): 国語・数学・英語

東京音大付属高校(推薦を除く一般入試・募集人員60名): 英語・国語または数学(実用英語技能検定準2級以上の資格取得者は英語を免除)

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 弦だとか弓の毛だとか、そんなことを意識しているようじゃだめなんだ。ヴァイオリンは弾くものじゃなく、歌うものだ。

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