フランク・ペーター・ツィンマーマンは、10歳の頃から、イザイ:無伴奏ソナタを弾いてきたが、それは究極の目的とするバッハ:無伴奏ソナタとパルティータの練習のためだったと言っている。
ツィンマーマンが1995年にEMIからリリースした「イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ集」は、学習者にとっては必聴の名盤CDとなっている。
このCDについては、作曲家の故玉木宏樹氏が2009年7月、自信のウェブ日記に次のように記している。
ツィンマーマン演奏のイザイの無伴奏ソナタを聴いた。私は過去、リッチ、クレーメル、ベンヤミン・シュミットを持っているが、そのすべてを凌駕してる。BGMとしても聴けるということは素晴らしい。というのも他の演奏家はハラハラドキドキして安心して聴いていられないからだ。即、リッチのLPは捨て。
難技巧の箇所になればなるほど、音はよく通り、輝かしさを増す。
真に素晴らしい演奏は、なぜか短く、あっと言う間に終わってしまうものだ。
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