Violinear

スポンサーリンク

【藝大】 平成30年度 東京藝大入試 課題曲発表

image

第1回パガニーニ11番、第2回メンコン1楽章

10月6日、平成30(2018)年度の東京藝術大学(以下、藝大)音楽学部 入学者選抜試験の試験内容及び課題曲が発表された。

発表によれば、器楽科ヴァイオリン専攻の実技課題曲は、第1回(1次)がカール・フレッシュ:スケール・システム ロ短調とパガニーニ:24のカプリース 第11番、第2回(2次)はバッハ:無伴奏ソナタ 第2番 第1楽章とメンデルスゾーン:協奏曲 第1楽章。

第1回は、2015〜2017年度に続き、音階+パガニーニの組み合わせとなり、2014年度には音階とイザイ:無伴奏ソナタが出されるという  “サプライズ” があったものの、それ以降は藝高の入試課題曲と同様、完全に定番路線へと回帰した。

第2回も、過去10年間で4度(※)出ているメンデルスゾーン:協奏曲 ホ短調 第1楽章が選ばれ、藝大好みのセットとなった。(※)2008年・2009年・2013年・2015年

器楽科 弦楽器 ヴァイオリン専攻

【第1回】

(A)音階
カール・フレッシュ:スケール・システム (Carl Flesch:Scale System) より ロ短調(B minor)で、次のイ、ロ、ハ、ニ、ホ、ヘの各種を下記を参照し、譜例のとおり演奏すること。

(イ)音階,分散和音,分散 3 度,半音階
(ロ)3 度の重音
(ハ)6 度の重音
(ニ)8 度の重音
(ホ)フィンガード・オクターヴ
(ヘ)10 度の重音

※すべてレガートとし,リズムやスラーはハ長調(C Major)に準ずる。 なお重音のスラーは(ヘ)を含め,全て2拍ずつのスラーとする。 フィンガリングは自由とする。

(B) Paganini:24 Caprices Op.1 より
第11番 ハ長調(C Major)

(注)すべて暗譜とし、使用する楽譜の版は特に指定しない。
時間の都合により一部を省略させることがある。
演奏は(A)(B)の順とする。

【第2回】

(A)J. S. Bach:無伴奏ソナタ第2番 イ短調(A minor)BWV1003 より 第1楽章 Grave

(B) Mendelssohn : Violin Concerto ホ短調(E minor)Op.64 より 第1楽章 Allegro molto appassionato

(注) すべて暗譜とし、使用する楽譜の版は特に指定しない。
(B)はピアノ伴奏付きで演奏する。
(伴奏者は本学で用意する。伴奏者の同伴は認めない。伴奏合わせは試験直前に行う。)
時間の都合により一部を省略させることがある。
演奏は(A)(B)の順とする。

「平成30年度 東京藝術大学音楽学部・別科入学者選抜試験 試験内容及び課題曲」(PDFファイル)(東京藝大入試情報サイト)

2年連続の志願者増なるか?

2018年度の器楽科全体の募集人員は、例年通り98名。この98名のうちの若干名が、2017年11月に試験を行う音楽学部SSP(Special Soloist Program)「飛び入学」による募集となる.。募集2年目となった2017年度の「飛び入学」は、2名が受験し、合格者は1名だった。(募集初年度の2016年度は4名受験、合格者なし)

器楽科の2017年度入試は、志願者447名のうち、102名が最終合格し、競争率は4.38倍だった。(2016年度は志願412名、最終合格102名、競争率4.04倍。2015年度は志願429名、最終合格99名、競争率4.33倍)

また2017年度のヴァイオリン専攻は、志願56名、1次合格36名、2次合格28名、最終合格は20名だった。(2016年度は志願44名、1次合格30名、2次合格26名、最終合格23名。2015年度は志願46名、1次合格27名、2次合格22名、最終合格18名)

藝大はここ数年、スーパーグローバル大学選出を契機として、早期教育プロジェクト、東京藝大ジュニア・アカデミー、飛び入学、藝大レーベルの発足、クラウドファンディングによる財務充実等、国際化と大学改革への画期的な取組みを次々と実行に移してきた。

果断な意思決定と施策のスピード感は国立大学の中でも際立った存在感を示しており、文部科学省の評価も上々だ。さらにそこに巧みなメディア戦略が加わり、藝大の魅力が広く世間に浸透しつつある。

藝大入試の志願者数は、近年、少子化や景気の影響もあって減少の一途を辿ってきたが、諸々の改革が進行する中、2017年度入試では志願者数が増加に転じた。

2年連続での志願者増がなるかどうか。今回の動向が大いに注目される

尚、2017年7月に発表された入学者選抜要項によれば、2018年度入試の弦楽器 専攻実技第1回は、2018年2月25日~27日、第2回は3月4日・5日。それぞれで合否が発表され、音楽に関する基礎能力検査(聴音書き取りと楽典の筆記試験、新曲視唱とリズム課題の実技試験)と副科ピアノの実技試験は3月7日に実施される。

2018年度入試の専攻楽器別のより詳細な日時等は、2017年12月上旬に公表される「学生募集要項」(ウェブ掲載のみ)に記載される「入学試験実施日程表」で明らかとなる。

「平成30年度入学者選抜要項」(PDFファイル)(東京藝大入試情報サイト)

藝大入試 過去10年の第1回と第2回の課題曲の変遷

  • 平成20年(2008年)実施
    ・第1回 音階+パガニーニ:カプリース24番
    ・第2回 バッハ:無伴奏パルティータ1番ブーレ+メンデルスゾーン:協奏曲ホ短調1楽章
  • 平成21年(2009年)実施
    ・第1回 音階+バッハ:無伴奏ソナタ3番ラルゴ・アレグロアッサイ
    ・第2回 メンデルスゾーン:協奏曲ホ短調1楽章
  • 平成22年(2010年)実施
    ・第1回 音階+バッハ:無伴奏パルティータ3番プレリュード+パガニーニ:カプリース20番
    ・第2回 チャイコフスキー:協奏曲1楽章(カデンツァの終わりまで)
  • 平成23年(2011年)実施
    ・第1回 音階+バッハ:無伴奏ソナタ1番フーガ
    ・第2回 パガニーニ:協奏曲1番1楽章(カデンツァなし)
  • 平成24年(2012年)実施
    ・第1回 音階+パガニーニ:カプリース9番
    ・第2回 バッハ:無伴奏パルティータ3番ルール+プロコフィエフ:協奏曲1番1楽章
  • 平成25年(2013年)実施
    ・第1回 音階+パガニーニ:18番
    ・第2回 バッハ:無伴奏パルティータ3番ガヴォット+メンデルスゾーン:協奏曲ホ短調1楽章
  • 平成26年(2014年)実施
    ・第1回 音階+イザイ:無伴奏ソナタ4番1楽章
    ・第2回 バッハ:無伴奏ソナタ1番シチリアーノ+ヴュータン:協奏曲5番1楽章(カデンツァの前まで)
  • 平成27年(2015年)実施
    ・第1回 音階+パガニーニ:23番
    ・第2回 バッハ:無伴奏パルティータ1番ブーレ+メンデルズゾーン:協奏曲ホ短調1楽章
  • 平成28年(2016年)実施
    ・第1回 音階+パガニーニ:4番
    ・第2回 バッハ:無伴奏パルティータ1番サラバンド+チャイコフスキー:協奏曲1楽章
  • 平成29年(2017年)実施
    ・第1回 音階+パガニーニ:24番
    ・第2回 バッハ:無伴奏パルティータ2番 アルマンド+シベリウス:協奏曲1楽章
スポンサーリンク
 ヴュータンは壮大なスタイルで書きました。その音楽はどこをとっても豊かでよく響くものです。自分のヴァイオリンをよく鳴らそうと思うなら必ずヴュータンを弾いてほしいですね。

ウジェーヌ・イザイ(List

スポンサーリンク
Return Top