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【芸高】 平成29年度 東京藝大附属高入試 課題曲発表

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モーツァルトはカデンツァなし

2016年9月15日13時、平成29(2017)年度「東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校」(以下、芸高)入試の実技課題曲が発表された。

発表によれば、ヴァイオリン専攻の実技課題曲は、第1回が音階+ ローデ11番、第2回が モーツァルト:協奏曲 第4番 第1楽章

第1回は、2015・2016年度に続いて、ローデ:24のカプリースからとなり、2014年度に “サプライズ” のバッハ(無伴奏ソナタ 第3番 第3楽章・第4楽章)が出た以降は、過去の芸高入試の定番路線への回帰が一段と鮮明になっている。

第2回は、モーツァルト:協奏曲 第4番 第1楽章と、こちらも過去の芸高入試頻出のモーツァルトが選ばれた。

2014年度がヴィエニャフスキ:協奏曲 第2番 第1楽章、2015年度がラロ:スペイン交響曲 第5楽章、2016年度がサン=サーンス:協奏曲 第3番 第1楽章と、ロマン派の協奏曲曲が3年続き、過去の傾向から次回はモーツァルトか古典派のヴィオッティあたりかと予想した向きもあったかもしれない。

過去12年を見ると、モーツァルト4番1楽章は、2009年→2013年→2017年と、4年毎に出るパターンが続いたことになるが、2009年と2013年はカデンツァ付き(ヨアヒム)での演奏だった、

一方、今回はカデンツァなしの指定である。

過去の試験では、時間の関係上、途中部分をカットしてカデンツァを演奏させる指示が試験中になされていたようだが、今回は途中カットなしで制限時間まで通して弾かせる形になるものと予想される。

「2016年9月15日(木) 平成29年度入学試験音楽実技課題曲発表」(「芸高」公式サイト)

専攻実技 ヴァイオリン

【第1回】

① カール・フレッシュ:スケール・システム (Carl Flesch:Scale System) より
ハ短調(c-moll)  譜例①(ヴァイオリン)を参照のこと
(A)音階,分散和音,分散 3 度,半音階
(B)3 度の重音
(C)6 度の重音
(D)8 度の重音
(E)フィンガード・オクターヴ
(F)10 度の重音
(注)指定されたテンポやスラーを厳守すること。フィンガリングは自由。

② ローデ:24のキャプリスより 第11番
(Rode: 24 Caprices No. 11)
(注) 楽譜の版は特に指定しない。

【第2回】

モーツァルト ヴァイオリン協奏曲 第4番 ニ長調 K. 218
(W.A.Mozart: Violin Concerto No. 4 D-dur K. 218)より
第 1 楽章 カデンツァなし(ピアノ伴奏付き)
(注) 楽譜の版は特に指定しない。
伴奏は本校試験係員が行う。

「早期教育」推進で、芸高入試はどう変わる?

東京芸大音楽学部は2014年から、小学生・中学生向けに全国各地で公開レッスンを行う「早期教育プロジェクト」をスタートさせ、来年度はその発展形として上野キャンパス内に中学生対象の「東京芸大ジュニア・アカデミー」を創設し、実技レッスンとソルフェージュなどの音楽基礎教育を行う予定だ。

こうした「小中高大一貫型」の教育システムを発展させていく中で、芸高はどう位置付けられ、その入試内容や実技課題曲、難易度、競争率は今後どう変わっていくのか。

昨年はソルフェージュ課題に新曲視唱が追加されるという変化があったが、今後も年々の入試動向を注視していく必要がありそうだ。

尚、今回発表された実技試験課題曲以外の平成29年度入試に関する事項については,『平成29年度生徒募集要項』にて発表される。(『平成29年度生徒募集要項』は,平成28年10月31日(金)以降に配布予定。郵送による募集要項の請求依頼は,平成28年11月21日(月)までに学校に要到着)

願書の受付期間は、2016年12月1日(木)~12月5日(月) ※すべて郵送。調査書の受付期間は、2017年1月4日(水)~8日(日) ※すべて郵送。

入試期間は2017年1月20日(金)~24日(火) ※入試掲示1月19日(木)

芸高入試 過去12年の第1回と第2回の課題曲の変遷

  • (2005年実施)
    ローデ:13番
    サンサーンス:協奏曲 3番 3楽章
  • (2006年実施)
    ローデ:4番
    ヴュータン:バラードとポロネーズ
  • (2007年実施)
    ローデ:11番
    ブルッフ:協奏曲 1番 3楽章
  • (2008年実施)
    ローデ:19番
    ヴィオッティ:協奏曲 22番 1楽章(カデンツァはヨアヒム)
  • (2009年実施)
    ローデ:20番
    モーツァルト:協奏曲 4番 1楽章(カデンツァはヨアヒム)
    ※この年から1次の音階(カール・フレッシュ)でフィンガード・オクターブと10度がなくなる。
  • (2010年実施)
    ローデ:23番
    モーツァルト:協奏曲 1番 1楽章(カデンツァなし)
  • (2011年実施)
    ローデ:13番
    モーツァルト:協奏曲 5番 1楽章(カデンツァはヨアヒム)
  • (2012年実施)
    ローデ;14番
    サンサーンス:協奏曲 3番 3楽章
    ※1次の音階(カール・フレッシュ)で4年ぶりにフィンガード・オクターブが復活。
  • (2013年実施)
    ローデ:19番
    モーツァルト:協奏曲 4番 1楽章(カデンツァはヨアヒム)
    ※1次の音階(カール・フレッシュ)で5年ぶりに10度が復活。
  • (2014年実施)
    バッハ:無伴奏ソナタ 3番 3・4楽章
    ヴィエニャフスキ:協奏曲 2番 1楽章
  • (2015年実施)
    ローデ:20番
    ラロ:スペイン交響曲 5楽章
  • (2016年実施)
    ローデ:16番
    サン=サーンス:協奏曲 3番 1楽章

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 ヴュータンは壮大なスタイルで書きました。その音楽はどこをとっても豊かでよく響くものです。自分のヴァイオリンをよく鳴らそうと思うなら必ずヴュータンを弾いてほしいですね。

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