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【芸大入試のリアル④】 “1単語1秒”ハイフェッツ並みのセンター英語

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今年の受験生で、すでにかなりのプレッシャーを感じている人は、以下の記事は読まないで頂きたい。また、学科試験に自身のある人、英語が得意な人も、読む必要はない。

しかし、受験が2年以上先で、「芸大ではセンター試験の成績は最終判定に用いるだけ。専攻実技に自信があれば、そんなに気にする必要はない」と甘めに考えている人には、ぜひ読んで頂きたい。

そして特に、現在高校2年生で、芸大器楽科入試におけるセンター2科目(国語・英語)に少なからぬ不安を感じている人は、後に紹介するセンター英語を実際に体感するシミュレーション動画を、ぜひ見て頂きたいと思う。

目標ラインは「6割」

センター試験は、現在の規定では「1月13日以降の、最初の土曜日と日曜日」に実施される。(2015年は1月17日(土)・18日(日))

センター試験が終了すると、自己採点により自分の得点が明らかとなる。

国語200点満点、英語200点満点で計400点満点。英語は筆記とリスニングを受験し、それぞれ200点と50点の配点で計250点となるが、芸大器楽科の入試要項では、これを「200点に圧縮する」としている。

あまり当てにならないが、予備校等が発表している芸大器楽科合格のためのセンター得点率は60%。

巷では、「国語と英語合わせて6割取れれば心配ない」という声が時々聞かれ、とりあえず6割が、器楽科入試に臨む受験生の目標ラインとなっている。

無論、実態的には、もっと低い点数での合格もあるのだろう。

センターの成績は「最終判定」に利用

入試要項では、「センター試験の成績は最終判定に用いる。個別学力検査等の成績を重視する」とあるが、この「最終判定」の中身には言及がない。

センターと実技検査の成績を総合して判定するのか、実技検査の結果で並べた後「参考程度に」センターの成績を見るだけなのか。

楽理科の入試では、「センター試験の成績及び個別学力検査等の成績を総合して判定する」との規定があるので、器楽科がもし総合判定なら同様の言及があってもよさそうだ。

すると、器楽科入試でのセンター試験はやはり「参考程度」で、実技検査の成績が上位なら、ほぼ問題ないと見ておくことはできるかもしれない。

“お守り” か “棘” か センターの結果が与える影響

ただし、実際の合否判定では「参考程度」であるとしても、センターの成績が実技検査に臨む受験生の心理に与える影響は、決して小さくはない。

センターが6割以上取れていれば、それは「お守り」となってくれるだろうが、そこに満たない場合、さらには3割~4割と低迷した場合は、心にひっかかる「棘」となりかねないのだ。

仮に実技検査の成績が芳しくなかった場合はどうしよう。センター試験の成績も良くないし・・・

そんな思いが、専攻実技試験でのプレッシャーを生みかねない危険は、前回の記事 でも指摘した。

センター英語は「時間勝負」

だから、仮に「参考程度」という位置付けであったとしても、センターで6割を確保できる学力を身につけておくことは、結局、専攻実技の成績にも良い影響を与えることになる。

そして、専攻実技でもコンクールとは異なった特別の対策が必要になることは、前の記事で述べたが、同じことがセンター試験についても言えるだろう。

国語に比べて、対策の効果が期待できるのは英語なので、ここではセンター英語ついて、まずはその特徴を概観しておくことにしよう。

英語は、筆記試験(80分・200点満点)とリスニング試験(30分・50点満点)がある。

2014年度の筆記試験の平均点は118.87点(得点率59.4%)、リスニング試験の平均点は33.16点(得点率66.3%)だった。

器楽科受験生は、ほぼこの平均点をゲットできればよいことになる。(もちろん、国語の得点との絡みは出てくるが)

筆記試験は、80分で大問6問(第1・2問が語彙・文法・語法問題、第3問~第6問が読解問題)を解く。

分量・配点から言っても、読解力重視の内容だが、80分以内に全問を解くのはかなり難しい。

例年、第6問の読解問題の平均点が低くなりがちなのは、時間切れが原因と言われており、英語の実力者がセンターで失敗してしまうのも、多くはこの80分という厳しい時間制限による場合が多い。

ハイフェッツ並みの “読み飛ばし”

センター英語は問題文と設問で合わせて総単語数が4000語を超える。これを80分で読むとすると、1単語あたりにかけられる時間はたったの1.2秒だ。(80×60÷4000)

とにかく速く読む、後戻りしている時間はない。まるでハイフェッツの演奏のように。

この速さを体感できる、格好の動画がある。

ある年のセンター試験の問題を抜粋したもので、2分間で小問1問を解答するものだが、「メヌエット」等の語が出てきて、芸大器楽科志望者にはとても親和性のあるトピックだ。

そう言えば、Debutant(デビュタント)って、クラシックヨコハマのキャッチフレーズ だったと気づいた人、さすがです!(いろいろな雑知識が入試で役立つこともあるのです)

このようにセンター英語は、まさに読み飛ばしていく感覚。しかし、内容を飛ばしてしまっては、答えられないのだが、考えて解答するために取れる時間がほとんどないことはわかるだろう。

この動画を提供した予備校側の主張は「センター試験に対策なし(=学校の勉強+定期試験をしっかりやる)」なのだが、センター英語の特徴をよく知って、重点的にあるいは優先順位をつけて勉強する必要はあると思う。

次回は、センター英語の対策について、さらに具体的に稿を進めて行きたい。

シリーズ【芸大入試のリアル】

【芸大入試のリアル①】偏差値 “ありえね” 受験産業不在の異界

【芸大入試のリアル②】「現実倍率」と「黒ひげ危機一髪」

【芸大入試のリアル③】専攻実技 4つの“常ならぬ事態”

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 弦だとか弓の毛だとか、そんなことを意識しているようじゃだめなんだ。ヴァイオリンは弾くものじゃなく、歌うものだ。

レオポルド・アウアー(List

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