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【インディ国際】 「半数が審査員の生徒」で大激震

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「世界が注視している・・・」(The world is watching・・・)

コンクール公式サイトが掲げるこのキャッチフレーズ通り、まさに世界から注目されていたセミファイナルの結果だった。

出た結果は、ファイナルに進んだ6名のうち、実に4名が審査員の「生徒」というものだった。

半数が「生徒」を “偶然” とやり過ごせず

審査員のミリアム・フリード氏の生徒が3名、審査委員長のハイメ・ラレード氏の生徒が1名。審査員の生徒が「ひいき」された。そう受け取られてもおかしくない、“偏った” 結果に見えた。

「インディアナポリス国際ヴァイオリンコンクール」の組織委員会は、コンクール史上例のないこの事態に鑑み、「審査が偏ってしまう可能性を避けるため」、審査員のミリアム・フリード氏にファイナルの審査から降りるよう勧告した。

審査員間の協議を一切排除し、審査員が自らの生徒へ採点することを禁じる。同コンクールがこれまで 「完全無欠」と自信を持ってきたシステム が、きちんと機能しているのであれば、今回の結果はたまたま審査員の生徒が多かっただけ、“偏った” 審査は一切行われていないと胸を張れるはずだ。

そして、外部からの批判があったとしても意に介さず、ファイナルの審査も、自信をもって粛々と現在のシステムのまま進めて行けばよかった。

しかし、それができなかった。

自ら認めた審査システムの「欠陥」

セミファイナルの結果が出た翌々日の9月17日、巨匠ヴァイオリニストでカーティス音楽院でも教鞭を執るアーロン・ロザンド氏が、「審査員の生徒が出場するコンクールはフェアではない」 との趣旨のコメントを自らのフェイスブックに発表。それをきっかけに、今回の “偏った” 結果に関する議論がネット上を駆け巡った。

コンクール出場者の先生が誰なのかは、検索すればすぐにわかることだ。

「世界が注視している」中で示された、あまりにも「あからさま」な結果に、ネット世論は騒然となった。

そして、とうとう組織委員会は、自らの審査システムの欠陥を認めざるを得ない声明発表へと追い込まれる。

出場者に生徒がいる審査員には審査を辞退してもらう。その追加ルールを、ではなぜ、予選やセミファイナルでも適用しなかったのか? それらはもうすでに終わってしまっている。

これでは予選やセミファイナルの結果は信用できないのではないか。そんな声がネットに溢れ返った。

ロザンド氏が言うように、審査員が他の生徒に意図的に低い点数をつけることによって、審査結果を自らの生徒に有利な方向へと操作するような行為が、実際にあったかどうかはわからない。

しかし、そうした操作が介在する可能性が現在の審査システムにあること、ファイナルでその操作が行われる危険性があることを、今回の措置によって組織委員会は自ら認めざるをえない結果となってしまったのだ。

第1位は、審査委員長の「生徒」

9月20日、ファイナルの結果が発表された。

「インディアナポリス国際ヴァイオリンコンクール」公式サイト

第1位は Jinjoo Cho さん(韓国)。審査委員長ハイメ・ラレード氏の生徒である。

世界で最も権威のあるヴァイオリンコンクールのひとつである「インディアナポリス国際ヴァイオリンコンクール」での優勝。

優勝賞金3万ドル、1683年製ストラディヴァリウスの4年間貸与、カーネギーホールでのリサイタルデビューを含む様々なコンサート契約。

手にするものは実に多い。

しかし、彼女の名が発表された時、多くの人が「それで、先生は誰?」と反応したであろうことは想像に難くない。

今回の騒動で、優勝が100%祝福される状況でなくなってしまったことは、あまりに気の毒だと言わざるを得ない。

出場者には、何の責任もない。

コンクールの中の人々は、そのことを最重要に考え、改革に着手すべき時ではないだろうか。

photo : home | www.violin.org

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 ヴュータンは壮大なスタイルで書きました。その音楽はどこをとっても豊かでよく響くものです。自分のヴァイオリンをよく鳴らそうと思うなら必ずヴュータンを弾いてほしいですね。

ウジェーヌ・イザイ(List

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