Violinear

スポンサーリンク

【2015学生音コン】 全国大会小学校の部・結果レヴュー

queens_square_2_P1000043
「第69回(2015年)全日本学生音楽コンクール」バイオリン部門・小学校の部は、横浜みなとみらい小ホールで、11月29日に全国大会の審査を行った。

各地区大会で入賞した13名(東京6名・大阪3名・北九州2名・名古屋2名)が、それぞれ選んだ自由曲(10分以内)を演奏した。

前年度全国大会経験者が5連覇

第1位に輝いたのは、推進力に富む瑞々しいサン=サーンス:ロンカプを聴かせた東京大会第3位のコンテスタント。昨年の全国大会では、ラロ:スペインン交響曲を弾いて第3位となった。

小学校の部の全国大会は、これで5年連続して、第1位を前年度の全国大会出場者あるいは入賞者が獲得したことになる。

第2位は、ラヴェル:ツィガーヌを演奏した東京大会第2位のコンテスタント。難技巧をよく統御し、見事に横浜市民賞を受賞したが、やはり昨年の全国大会出場経験者だ。

そして、第3位は、小4で東京大会を制した、学コン初挑戦のコンテスタント。輝かしい音色でドヴォルザークの3楽章を弾き切った。

他にも、バッハのシャコンヌ、パガニーニ:協奏曲1番1楽章等、難曲がある一方、ブルッフの3楽章、ラロ:スペイン交響曲1楽章等、本選課題曲レヴェルもありと、幅広いレパートリーが次々と展開され、この年代の最上位にある奏者らの解釈や仕上げの程度に目を開かれる思いがした。

この水準の競い合いでは、線引きは極めて難しくなる。

惜しくも入賞を逃した演奏のいくつかに心惹かれた聴衆も多かったのではないだろうか。筆者もその例外ではなかった。

いずれも学コンのみならず、他の国内コンクールで数々の入賞実績を重ねてきたコンテスタントばかりだが、この “夢舞台” のファイナルの経験は、また格別のものがあっただろう。

全国大会をめざし努力を続けてきたプロセス、そしてこの独特の緊張感に包まれたみなとみらい小ホールでの実演の足跡は、必ずや次に繋がる重要なステップになるはずだ。
reception_5f_minato_mirai_P1000094

「さらに上をめざす」

国内最高峰のジュニアコンクールに挑むコンテスタントのチャレンジ精神は、とどまるところを知らない。

すでに得た入選や入賞という実績を考え、より先を見据え、安全策で出場を回避する選択肢は当然考え得るはずだ。

しかし一方で、このコンクールを経て飛躍した過去の入賞者の実績は、実に輝かしいものがある。

同じ日、遠く北欧の一都市では、かつて学コン小・中を制覇したOGが、異国の聴衆を魅了する圧巻の演奏を繰り広げた。

敗退するリスクを懸念するよりも、勇気を持ち、夢に向かってまい進したい。だから今年も学コンに出たい。

そんなコンテスタントの熱い思いが詰まった、みなとみらい小ホールのステージ。

この学齢にとって余りに厳しい選別の場の当否に時折思いを馳せつつも、ホールの客席に身を沈め、13の個性が際立つそれぞれの楽曲に耳を傾ければ、必ず毎年同じ感動を味わう。

演奏会とは全く異なるこの感動を届けてくれたすべてのコンテスタントに、心から感謝したいと思う。

スポンサーリンク
 ヴュータンは壮大なスタイルで書きました。その音楽はどこをとっても豊かでよく響くものです。自分のヴァイオリンをよく鳴らそうと思うなら必ずヴュータンを弾いてほしいですね。

ウジェーヌ・イザイ(List

スポンサーリンク
Return Top