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【2013学生音コン】 東京大会中学校の部・本選結果レヴュー

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「第67回(2013年)全日本学生音楽コンクール」バイオリン部門・東京大会・中学校の部は、サントリーホール ブルーローズで、10月20日に本選が行われた。

本選課題曲は、メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 第1楽章であった。

史上初の入賞者8名、実力は伯仲

今年の中学校の部は、1~3位と奨励賞で合計8名もの入賞者が出た。

入賞者8名は「学コン」東京大会 バイオリン部門としては、67年の歴史の中で、史上初のことである。

入賞者7名なら過去にも時々あって、最近では2007年の中学校の部(3位が2名と奨励賞が3名)、2005年の小学校の部(奨励賞が4名)と中学校の部(奨励賞が4名)がそうだった。

今年の8名は、2位が2名と奨励賞が4名出たことによるが、全部門を通じてみても、1996年にフルート部門で奨励賞が5名出て8名となって以来の、2度目の「快挙」であった。

無論、この「快挙」は、入賞レベルにあるコンテスタントの実力が伯仲していたことを鮮明に物語っている。

昨年の中学校の部も、1位と2位がそれぞれ2名出る激戦だったものの、入賞者数としては5名であった。

今年は、過去の小学校の部の入賞者が本選に多く進出したことが、激戦に拍車をかけることとなったようだ。

結果的に、入賞者8名のうち6名は、2010年から2012年の小学校の部の入賞者で占められた。(2010年東京2位・全国3位、2011年東京1位・全国2位、2011年東京1位、2011年東京2位、2012年東京2位、2012年東京奨励賞)

問われた「中学生としての」成長度

課題曲のメンコン1楽章は、言わずもがな、ヴァイオリン・コンチェルトの「華」であり、録音や演奏機会も多く、誰もがよく知る楽曲だ。

そんなメンコンには、「こうあるべき、こうあって欲しい」という、審査上の定見や期待水準も少なからず存在することだろう。

本選進出者なら小学校ですでに履修済みであろうが、それだけに、解釈、表現、テクニック共に、「中学生として」の成長度が問われることとなった。

芳醇、憂鬱、熱情、優雅・・・ この「情感」みなぎる作品世界に深みを与えるべく、どのような演奏設計の下で、臨むのか。実に難題であったと思う。

例えば諏訪内晶子氏のこの曲の冒頭部分への 最近のコメント を見ても、「メンコン研究」に終わりはないと思えるのだ。

有名である故に難題な楽曲に、確たる成長の軌跡を示しつつ、果敢に挑んでいった16名のコンテスタントらの熱演。

メンコンに関してはそれなりに耳が肥えているつもりでいたが、それでも音色や表現の点で、はっとさせられる瞬間に幾度も出会った。

16回連続聴きでも、メンコンの魅了は決して損なわれない。いや、むしろ、曲が切り開く秘めやかなロマンへの興味がいよいよ増してくるのだった。

photo by Blue Rose Man

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 ヴュータンは壮大なスタイルで書きました。その音楽はどこをとっても豊かでよく響くものです。自分のヴァイオリンをよく鳴らそうと思うなら必ずヴュータンを弾いてほしいですね。

ウジェーヌ・イザイ(List

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