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なぜ1位が出なかったのか?-チャイコフスキー国際コンVn部門

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理由の一端は “ビッグネーム”  審査団と新審査システム?

「第15回チャイコフスキー国際コンクール」ヴァイオリン部門は、台湾のツェン・ユーツェン(Tseng Yu-Chien)さんが第2位( シルバーメダル 最高位)を受賞したが、前回(2011年)に続き、第1位(ゴールドメダル)は出なかった。

これは、ある意味、避けられない結果だったのではないかとの観測記事がイギリスの弦楽雑誌 “The Strad” のウェブサイトに掲載された。

“Why no Gold Medal violinist at this year’s Tchaikovsky Competition?”(“The Strad”)

同記事は、1位が出なかった理由の一端を、多くの一線級の演奏家で構成された審査団の特質と今回から導入された「投票制」の審査システムに求めている。

16名からなるヴァイオリン部門の審査団には、今回、ヴァディム・レーピン、レオニダス・カヴァコス、マキシム・ヴェンゲーロフ、 イリヤ・カーラー、ボリス・クシュニール、ヴィクトル・トレチャコフ、ユーリ・バシュメット、ジェイムズ・エーネスの各氏ら、多くの「ビッグネーム」が加わった。

【チャイコフスキー国際】 ヴァイオリン部門の審査員(確定)

それは過去の同コンクールの審査で見受けられた「ひいき」や「偏見」を排除したいとのゲルギエフ組織委員長の強い意向による人選だったが、審査員のひとり、ジェームズ・エーネス氏によれば、これにより「今回のコンクールは実に模範的に運営され、不適切な点が微塵もなかった」ものの、審査の上ではある難しさが生じたという。

「このような強い個性を持つ人たちの集団の中では、それぞれが自分の好みを持っており、誰かが他の誰かの心を変えることなど絶対に不可能なのです。」

第1位は7割以上の支持が必要

今回の同コンクールの審査では、第1位受賞者は審査員間の協議ではなく投票によって決定され、しかも得票が最大多数を得なければ、第1位は該当者なしとなるシステムが採られている。

この審査システムに加え、それぞれのファイナリストが素晴らしい資質の煌きを見せたものの、今回は真に突出した才能が現われなかったことで、第1位なしは避けられなかったのではないかと同記事は結論付けている。

今回のチャイコフスキー国際コンクールの審査システムの詳細については、ヴァイオリニアでも以下の記事を掲載した。

第1ラウンドから協議の余地のない投票と採点のみによる機械的な処理により審査を行い、ファイナルでは得票が7割以上なければ第1位は与えられないルールとなっている。

“協議” はなし? 「チャイコフスキー国際」の審査ルール

photo by Russia Beyond The Headlines

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  • コメント ( 1 )
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  1. ヴァイオリンでは一位は出なかったものの、ピアノ、チェロ、女声、男声では、出てますよね。システムは同じですし、パネルの選び方も同じだとすると・・・どうでしょう。

 ヴュータンは壮大なスタイルで書きました。その音楽はどこをとっても豊かでよく響くものです。自分のヴァイオリンをよく鳴らそうと思うなら必ずヴュータンを弾いてほしいですね。

ウジェーヌ・イザイ(List

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