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南紫音さん第2位、辻彩奈さん第5位 ハノーファー国際コン

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格調高きコルンゴルド

9月27日~10月9日、ドイツ・ハノーファーで開催された「第9回ハノーファー国際ヴァイオリンコンクール」(正式名 : ハノーファー・ヨーゼフ・ヨアヒム国際ヴァイオリンコンクール)で、日本の南紫音さんが第2位、辻彩奈さんが第5位に入賞した。

ファイナルの前段、計12日間に及んだ予選とセミファイナルは、コンテスタントが各2ステージをこなすハードな課題曲構成。曲の完成度のみならず、コンテスタントの演奏家としてのキャパシティも問われた。

事前審査を通過して予選に出場したのは35名。12名がセミファイナルへ、6名がファイナルへ進んだ。

南紫音さんは、「第54回(2000年)全日本学生音楽コンクール」小学校の部・福岡大会 第1位、「第56回(2002年)同コンクール」中学校の部・福岡大会 第1位。15歳で「第13回(2004年)アルベルト・クルチ国際ヴァイオリンコンクール」第1位、16歳で「2005 ロン=ティボー国際コンクール」ヴァイオリン部門第2位と、10代半ばにして主要な国際コンクールで上位入賞の実績を収めた。

すでに3枚のCDをリリース、演奏家としての地歩を固めつつある中で、今回の「ハノーファー国際」を最後の国際コン出場と位置付け臨んだ、集大成のステージ。

安定した構成力とメリハリの効いたアーティキュレーション、稠密で輝かしい美音を武器にラウンドを勝ち抜いた。

ファイナルで選んだコルンゴルドの協奏曲は、この亡命作曲家が創作したハリウッドの映画音楽の主題が導入された、ネオロマン派的抒情に満ちた楽曲。

超絶技巧が駆使されるフィナーレに至るまで、南さんの演奏家としてのテンペラメントが貫かれ、その格調高い響きは、コンクールを忘れさせる陶酔感で客席を包んだ。

シベリウス-さらなる高みへ

半年前の3月末に行われた「2015 ソウル国際音楽コンクール」ヴァイオリン部門で最高位(第2位)を獲得した辻彩奈さんは、ファイナルで「ソウル国際」と同じシベリウスの協奏曲を選んだ。

予選・セミファイナルとラウンドを重ねるごとに、聴衆をも演奏に引き込んでしまうその類まれな集中力はいよいよ研ぎ澄まされ、ファイナルのシベリウスはまさに圧巻。

ただならぬ気配を湛えた特異な楽曲世界を完全に自分のものにし、ファイナリスト中最年少(17歳)ながら、会場の投票で選ぶ聴衆賞を獲得。また、セミファイナルでのコンクール委嘱作の最優秀解釈賞(特別賞)も同時受賞した。

最優秀解釈賞(特別賞)は、作曲家・指揮者のデイヴィッド・ロバート・コールマン氏作曲の同コンクール委嘱作:“Cut up”(セミファイナル課題曲)の演奏を、コールマン氏自身と音楽評論家・ジャーナリストら5名の特別賞審査員が審査した。

優勝はロシアのセルゲイ・ドガーディンさん。「2002 アンドレア・ポスタッキーニ国際」カテゴリーB(12~16歳))第1位、「2005 パガニーニ・モスクワ国際ヴァイオリンコンクール」第1位、「2011 チャイコフスキー国際コンクール」ヴァイオリン部門で最高位(第2位)を獲得と、こちらも10代の頃から豊富な国際コン入賞実績を持つ。

すでに2008年にはCDも録音、「チャイコフスキー国際」入賞後にコンサート出演機会が格段に増え、そこでの経験の蓄積が、ハイレベルな競い合いの場で比較優位をもたらす原動力となった。

優勝賞金は5万ユーロ(約680万円)。副賞として、ナクソスレーベルからのCDリリース、デビューリサイタルの開催、世界の著名なオーケストラ・室内楽団とのコンサート契約の権利が与えられ、1765年製のジョバンニ・バッティスタ・グァダニーニが3年間貸与される。

コンクール公式サイト

演奏映像

Prize Winners

1st prize Sergei Dogadin (Russia)

2nd prize Shion Minami (Japan)

3rd prize Richard Lin (Taiwan/USA)

4th prize Benjamin Marquise Gilmore (The Netherlands/USA)

5th prize Ayana Tsuji (Japan)

6th prize Amalia Hall (New Zealand)

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photo by 同コンクール公式フェイスプック

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 ヴュータンは壮大なスタイルで書きました。その音楽はどこをとっても豊かでよく響くものです。自分のヴァイオリンをよく鳴らそうと思うなら必ずヴュータンを弾いてほしいですね。

ウジェーヌ・イザイ(List

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